2024年09月17日
外壁・屋根の工事を予定している方へ!二階建ての足場の費用について解説
外壁補修や屋根塗装などを業者に依頼する際、見積書に足場の費用について記載されています。
納得のいく施工を行うためには、足場がなぜ必要なのかなどを押さえておくことが重要。
この記事では、二階建ての住宅に足場を設置する費用だけでなく、
必要な理由・費用を計算する方法などについて解説します。
近いうち、外壁補修や屋根塗装などを予定している方は一度参考にしてください。
二階建ての住宅に足場を設置する費用
二階建ての住宅に足場を設置する際にかかる費用は約600~1,500円/㎡。
外壁補修や屋根塗装などを行う際、足場だけでなく、部材や人件費などの費用も発生します。
飛散防止ネットの費用は約100~200円/㎡。
塗料が周囲の建物などに飛散させないために飛散防止ネットが用いられます。
住宅のメンテナンスを行う際、飛散防止ネットの費用も意識しなければなりません。
二階建ての住宅に足場を設置する理由
二階建ての住宅に足場を設置をする理由を詳しく知りたいと感じている方が多いのではないでしょうか?
設置する理由として、以下のものが挙げられます。
・安全性の確保
・施工品質の確保
・近隣住民とのトラブルを回避
納得のいく施工を行うためにも、足場がどうして必要なのか押さえてください。
ここでは、二階建ての住宅のメンテナンスを予定している方に向けて足場を設置する理由について解説します。
安全性の確保
二階建ての住宅の外壁補修や屋根塗装などを行う際、高所で作業を進めることになります。
作業中に転落や備品の落下などの事故が発生する可能性があるので注意が必要。
業者は安全性を確保するために足場を設置し、転落などを対策します。
また、2m以上の高所で作業を行う場合は足場の設置が労働安全衛生法で義務づけられています。
施工品質の確保
施工品質を確保するために二階建ての住宅に足場を設置します。
高所での作業は落下などの危険性だけでなく、
塗り残し・塗りムラなどの施工不良が発生する可能性があるので、集中しやすい作業環境を整えることが重要。
職人が安心して作業を行えるようにすることで作業効率を向上させます。
近隣住民とのトラブルを回避
外壁補修や屋根塗装などを行う際、汚水や塗料の飛散などが発生する可能性があります。
場合によっては近隣住民や通行人との間でトラブルが発生するかもしれません。
足場があると、塗料の飛散などを対策するための飛散防止ネットを設置できます。
トラブルの回避も足場が必要な理由の1つに挙げられます。
足場を設置する際にかかる費用を計算する方法
二階建ての住宅に足場を設置する際にかかる費用を
一体どのように計算すれば良いか疑問に感じている方が多いのではないでしょうか?
費用を計算する方法は以下の通り。
足場を設置する際にかかる費用=足場架面積×(足場を設置する際にかかる費用/㎡+飛散防止ネットを設置する際にかかる費用/㎡)
足場架面積は足場を設置する面積を指します。
足場を設置する際にかかる費用を計算する際、足場架面積を求めなければなりません。
足場架面積の計算方法は以下の通りです。
足場架面積=(住宅の外周+8m)×住宅の高さ
住宅の外壁と足場の間の空間として、住宅の外周に8mを足します。
足場を無料で設置できないのか
「足場の設置・撤去の費用を無料にする」などの営業を行っている業者は、
人件費などを上乗せしている可能性があるため注意してください。
トラブルを避けるためにも、二階建ての住宅に足場を設置する際にかかる費用が無料と言っている業者を避けましょう。
外壁補修や屋根塗装などを行う上で足場以外の費用もチェックし、
施工にかかる費用の合計金額が相場の範囲内と判断した上で契約しなければなりません。
二階建ての住宅に足場を設置する費用が相場より高くなる原因
二階建ての住宅に足場を設置する際、人によって費用が変わってきます。
場合によっては、相場よりも高くなるかもしれません。
一体どのような理由で相場より高くなるのかも押さえておく必要があります。
二階建ての住宅に足場を設置する際にかかる費用が高くなる理由として、以下のものが挙げられます。
・運搬費用がかかる
・足場を設置するのが難しい立地
・屋根足場が必要な住宅
・カーポートの取り外しが必要
・道路使用許可、道路占用許可が必要
ここでは、費用が相場より高くなる理由について解説するので、
外壁補修や屋根塗装などを予定している方はチェックしてください。
運搬費用がかかる
外壁修理や屋根塗装などを行う際、足場を運搬しなければなりません。
運搬する際の手間がかかればかかる程、運搬費用が高くなるので注意が必要です。
足場を設置するのが難しい立地
高所に建っている・土地の面積が狭いなど、場所によっては足場を設置しにくい可能性があります。
設置が難しくなると、外壁修理や屋根塗装などの費用が高くなってしまいます。
屋根足場が必要な住宅
屋根塗装などを行う際、屋根の傾斜によっては屋根足場を設置することになるかもしれません。
傾斜が急になると、屋根足場が必要です。
屋根足場を設置する際にかかる費用は約900~1,000円/㎡。
カーポートの取り外しが必要
カーポートがある場合、二階建ての住宅に足場を設置する際にかかる費用が相場より高くなる可能性があります。
カーポートの取り外し・施工後の取り付けが発生するのが高くなる理由です。
外壁修理や屋根塗装などを行う際はカーポートの有無で費用が変わってくる点を意識してください。
道路使用許可・道路占用許可が必要
足場の設置・撤去を行う際、道路上に作業車両を停止させます。
交通量の多い道路・車両禁止区域での作業を行うためには、道路使用許可が必要。
また、道路に足場の一部が出ると、道路占有許可を取得しなければなりません。
道路使用許可・道路占用許可の手数料によって、
二階建ての住宅に足場を設置する際にかかる費用が相場より高くなる可能性があるので注意してください。
二階建ての住宅に足場を設置する費用を抑えるポイント
二階建ての住宅に足場を設置する際、少しでも費用を抑えたいと感じている方が多いのではないでしょうか?
足場の設置・撤去の費用によって、外壁補修や屋根塗装などの費用が変わってきます。
費用を抑えるための主なポイントは以下の通り。
・外壁・屋根を同時に施工する
・足場を保有している業者に依頼する
・相見積りを行う
ここでは、二階建ての住宅に足場を設置する費用を抑えるためのポイントについて解説します。
外壁補修や屋根塗装などを予定している方はチェックしてください。
外壁・屋根を同時に施工する
外壁・屋根を同時に施工することにより、足場の設置・撤去の回数を抑えることができます。
足場の設置・撤去の回数が減るのに伴い、費用が安くなります。
住宅のメンテナンスを行う際は外壁・屋根などを細かくチェックしてください。
場合によっては、大規模な施工を行うことになるかもしれません。
足場を保有している業者に依頼する
足場を保有している業者に依頼するのも費用を安く抑えるポイント。
足場を保有していない業者に外壁修理や屋根塗装などを依頼した場合、足場をレンタルするための費用が発生します。
外壁修理や屋根塗装などを少しでも安く済ませたいと感じている方は足場を保有している業者に相談してください。
相見積りを行う
相見積りを行い、費用が安い業者に依頼するのも足場の設置にかかる費用を抑えるポイントです。
複数の業者に依頼し、相場より極端に高いまたは安い業者を避け、信頼できる1社に絞りましょう。
外壁・屋根の工事に用いられる足場の種類
外壁補修や屋根塗装などに用いられる足場は複数存在します。
各足場の特徴をチェックし、施工を進めていくことが重要。
業者は以下の足場を用いています。
・単管足場
・クサビ足場
・単管ブラケット足場
ここでは、
外壁補修や屋根塗装などに用いられる足場の特徴について解説します。
単管足場
単管足場は2本の単管を抱き合わせて組み立てる足場。
2本の単管の上で施工を進めていくことになります。
さまざまな形状の住宅に対応できるのに加え、土地の面積が狭い住宅に設置できるのがメリットに挙げられます。
不安定なのに加え、塗料缶などを置けない点に注意しなければなりません。
高い建物での施工に適していないです。
クサビ足場
クサビ足場はブラケットをハンマーで差し込み、組み立てる足場。 設置・撤去が行いやすいです。
また、揺れにくいので、安全性を確保できる点もメリットに挙げられます。
住宅によっては設置できないのがデメリット。
また、設置時にハンマーを用いるので、騒音に注意しなければなりません。
騒音によるトラブルを避けるために近隣住民に挨拶することが重要です。
単管ブラケット足場
単管ブラケット足場はブラケットを付けた単管に足場板を敷いた足場。
ボルトで足場板を固定しているため、単管足場に比べて作業を行いやすいです。
設置に時間がかかるのに加え、ボルトが緩むと揺れやすくなる点に注意しましょう。
二階建ての住宅に足場を設置する際の注意点
二階建ての住宅に足場を設置する際、一体どのような点に注意すれば良いかも押さえておく必要があります。
主な注意点として、以下のものが挙げられます。
・建物などの破損が起きる可能性がある
・隣の建物の敷地に足場を設置する際に許可が必要
・天候の変化に配慮する必要がある
・耐荷重をチェックする
・施工前に足場の安定性をチェックする必要がある
・危険物に配慮する必要がある
ここでは、足場に関する注意点について説明するので、
外壁補修や屋根塗装などを予定している方はチェックしてください。
建物などの破損が起きる可能性がある
足場が建物などに当たった結果、破損させてしまう可能性があります。
責任の所在が曖昧になってしまう場合もあるため、
外壁修理や屋根塗装などを予定している方は注意が必要。
業者が保険に加入していることを把握した上で依頼することをおすすめします。
隣の建物の敷地に足場を設置する際に許可が必要
隣の建物の敷地に足場を設置する際、許可を取らなければなりません。
業者に同行を依頼し、話し合いを進めてください。
天候の変化に配慮する必要がある
天候によって足場の安全性が変わってきます。
転落などを避けるためには、天候の変化に配慮しなければなりません。
外壁修理や屋根塗装などを予定している方はスケジュール調整を意識しましょう。
耐荷重をチェックする
足場を設置する際、耐荷重をチェックすることが重要。
耐荷重を超えると、足場が崩壊する可能性があります。
作業床のサイズによって耐荷重が変わってきます。
施工前に足場の安定性をチェックする必要がある
外壁補修や屋根塗装などを行う前に足場が安定しているかどうかチェックしなければなりません。
不安定な場合、足場を安定させます。
安定させる方法として、主に以下のものが挙げられます。
・支柱を増やす
・足場を地面に固定する
危険物に配慮する必要がある
外壁補修や屋根塗装などを行う際、足場の周辺にガス管などの危険物がないかチェックします。
危険物を移動させ、事故を防ぐことも足場を設置する際のポイント。
施工時に火花が飛ぶ場合、防火対策を行います。
足場の設置・撤去はDIYで行えるのか
足場を設置するためには、足場の組立て等作業主任者と呼ばれる国家資格が必要。
DIYで済ませることができません。
二階建ての住宅に足場を設置する業者の選び方
二階建ての住宅に足場を設置する業者は複数存在します。
人によっては、業者を選べないなどの悩みを感じているのではないでしょうか?
トラブルを避けるためには、業者に関する情報収集が重要です。
選ぶ際のポイントは主に以下のものが挙げられます。
・創業年・設立年
・過去の施工事例
・在籍しているスタッフ
・スタッフの対応
・現地調査を細かく行うか
・見積書の内容 近隣住民に対する配慮が適切か
・保証内容
・施工エリア
・口コミの内容
ここでは、業者の選び方について解説するので、気になる方は参考にしてください。
創業年・設立年
気になる業者を見つけたら、創業年・設立年はいつかチェックしましょう。
長年にわたって二階建ての住宅に足場の設置を行っているかどうかを踏まえ、相談することになります。
中には、創業・設立してから歴史が短い業者が存在します。
創業者のプロフィールや経営理念などから足場の設置・撤去に関する経験が豊富かどうか判断してください。
過去の施工事例
業者が過去に一体どのような施工に携わったかも選ぶポイント。
施工の写真だけでなく、施工内容や工期、費用などを細かくチェックする必要があります。
納得のいく施工を行うと判断した上で相談・見積りを進めましょう。
また、大手企業案件の実績があるかどうか把握することも重要です。
在籍しているスタッフ
在籍しているスタッフの知識・技術・経験を踏まえ、相談しなければなりません。
業者の公式サイトでスタッフが一体どのような資格を取得しているか一度チェックしてはいかがでしょうか?
スタッフの対応
相談・見積りなどにおけるスタッフの対応も選ぶ決め手。
専門用語を多く用いず、分かりやすい言葉で足場などについて説明するかチェックしてください。
相談などの際に分からない専門用語が出てきた場合、業者に質問しましょう。
業者との間でトラブルが発生するのを避けるために疑問を解消することが重要です。
また、契約を急かさないかどうかも選ぶポイント。
不安を煽り、その日のうちに契約させる悪徳業者が存在します。
冷静な判断で契約するかどうか判断しなければなりません。
外壁修理や屋根塗装などについて家族や信頼できる友人などに相談しましょう。
現地調査を細かく行うか
現地調査を細かく行うかどうかも業者を選ぶポイントに挙げられます。
外壁修理や屋根塗装などを行う際、住宅のどこに不具合があるかを把握することが重要になってきます。
見積書の内容
見積書に一体どのような内容が記載されているかも依頼するかどうかの判断基準です。
記載されている内容について分からないことがある場合、業者に質問してください。
主に以下のポイントをチェックします。
・施工内容
・使用する部材
・部材の数量
・部材の単位
・部材の単価
・費用の内訳
・費用の合計金額
・保証期間
・業者の所在地
・備考欄
足場などに関する疑問を解消するために業者の電話番号や住所が記載されているかが重要。
必要に応じて業者に相談し、トラブルを避けましょう。
また、備考欄で施工の詳細を把握してください。
近隣住民に対する配慮が適切か
挨拶を行う・路上で喫煙しない・施工後に清掃を行うなど、近隣住民に対する配慮が適切かどうかも選ぶポイント。
業者がマナーに対してどのような意識を持っているかを把握した上で契約しましょう。
保証内容
外壁修理や屋根塗装などを行った後も定期的にメンテナンスを行うことになります。
業者が一体どのような保証内容を用意しているかを把握した上で相談することをおすすめします。
施工エリア
業者の施工エリアも選ぶ決め手。 施工エリアは業者によって異なります。
気になる業者を見つけたら、施工エリア内かどうかチェックしてください。
中には、施工エリア外からの依頼を受け付けていない業者も存在します。
口コミの内容
業者に寄せられている口コミの内容を一通りチェックし、依頼するかどうか判断することが重要。
施工内容だけでなく、スタッフとのコミュニケーションが取りやすいかどうかなどを把握できます。
まとめ
二階建ての住宅の外壁修理や屋根塗装などを行う際、安全性を確保するために足場を設置します。
足場によってメリット・デメリットが異なるので、業者に依頼する際は注意が必要。
転落などの事故を防ぐために足場の安定性などをチェックしなければなりません。
足場を二階建ての住宅に設置する際、信頼できる業者に依頼することをおすすめします。
住宅に関する悩みがある方は業者に一度相談してはいかがでしょうか?
業者から適切なアドバイスを受けつつ、
住宅のメンテナンスを行うことが外壁などの不具合を解消するポイントです。
この記事を書いた人
成田 崇
- 瓦ぶき2級技能士
- 瓦屋根工事技士
- 瓦屋根診断技士
【趣味】サーフィン・山登り・バックカントリースキー・読書・旅行
〇かわらぶき2級技能士とは?
瓦屋根工事に必要な知識と施工技術を備えていることを証する資格で、瓦職人にとって欠かせない国家資格です。 試験は学科試験と実技試験で構成されており、実技試験では実際に一文字軒瓦または万十軒瓦を使った瓦葺き作業を行い受験者の施工レベルを審査します。
〇瓦屋根工事技士とは?
国土交通大臣が認定する資格で屋根工事に従事する者として必要な瓦屋根についての適正な知識を備えていることを証する資格です。 この資格取得では屋根の施工に関する知識はもちろんのこと、建築に関わる知識、安全に関する知識、法規等、さまざまな知識が求められます。
〇瓦屋根診断技士とは?
国交省所管の公益法人(社)全日本瓦工事業連盟(全瓦連)が高い技術、技能を持つ工事技術者に対してのみ与える資格です。 この資格の取得条件はかわらぶき技能士と瓦屋根工事技士の両方の資格を備えた者となっており、国内の瓦屋根工事技術者における最上位資格といえます。
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