2024年08月27日
ペンキ1缶で塗れる面積は一体どのくらいなのか?塗装に必要なペンキの量について解説
思い入れのある住宅に少しでも長く住み続けるためには、定期的に住宅のメンテナンスを行わなければなりません。
近いうち、屋根塗装・外壁塗装などを予定している方も多いのではないでしょうか?
屋根塗装・外壁塗装などに用いられるペンキは一斗缶・ペール缶に詰められて流通しています。
住宅のメンテナンスを行う際、ペンキ1缶でどのくらいの面積を塗れるのか押さえておくことをおすすめします。
今回はペンキ1缶で塗れる面積について解説するので、屋根塗装・外壁塗装などに関心のある方は一度参考にしてください。
目次
ペンキ1缶で塗れる面積は一体どのくらいなのか
ペンキ1缶で塗れる面積は約100~150㎡。 約100~150㎡は上塗りペンキを1回塗る時の面積です。
下塗りペンキも上塗りペンキとほぼ同じ面積で塗れます。
中には、約20~50㎡しか塗れない下塗りペンキも存在するので、
屋根塗装・外壁塗装などを予定している方は注意してください。
住宅のメンテナンスで失敗しないためには、各ペンキごとに定められている基準塗布量を守りましょう。
基準塗布量はペンキ1缶あたりで一体どのくらいの面積を塗ると、ペンキの性質を保つことができるかどうかを表す数値。
メーカーによっては、基準塗布量を標準塗布量・標準所要量・標準塗坪などと記載している場合があります。
基準塗布量を守らないと、耐久性の低下や見た目が悪くなるなどの問題が発生します。
塗装に必要なペンキの量を求める方法
住宅によって、外壁や屋根などの面積が異なるため、塗装に必要なペンキの量が変わります。
住宅のメンテナンスを行う際、どのくらいのペンキが必要なのか把握することが重要。
ここでは、塗装に必要なペンキの量を求める方法について紹介します。
ペンキの塗布量から求める方法
メーカーが表記しているペンキの塗布量から塗装に必要なペンキの量を求めることができます。
塗装に必要なペンキの量を計算する方法は以下の通り。
ペンキが何缶必要なのかを求める方法
塗装に必要なペンキの量から何缶のペンキが必要になるのか求める必要があります。
住宅の塗装にペンキが何缶必要なのか求める方法は以下の通りです。
住宅の塗装面積を求める方法
人によっては、ペンキを塗る面積を一体どのように把握すれば良いか疑問に感じているのではないでしょうか?
住宅の塗装に用いるペンキが何缶必要なのか計算するためには、住宅の塗装面積を求めなければなりません。
今回は住宅の塗装面積を求める方法について説明します。
住宅のメンテナンスについて関心のある方は一度参考にしてください。
外壁
外壁塗装の面積を求める方法として、以下の2つが挙げられます。
・実際の建物から計算
・建物図面から計算
外壁の面積を計測した後、窓の面積を引くと外壁塗装の面積を求めることができます。
建物図面から外壁塗装の面積を求める場合、三角スケールが必要。
人によっては建物図面を持っていない可能性があるため、実際の建物から外壁塗装の面積を計算する場合が多いです。
屋根
屋根も雨風や紫外線などに晒され続けているため、塗装が劣化する可能性があるので注意してください。
屋根塗装を行う際、屋根の面積を求める必要があります。
屋根の面積を求める方法として、以下のものが挙げられます。
メジャー 図面 1階の床面積から計算 メジャーを用いて屋根投影平面積を測った後、
勾配伸び率を用いて屋根の面積を求めることが可能。
図面から屋根投影平面積を把握すれば、勾配伸び率を用いて屋根の面積を求められます。
1階の床面積から屋根の面積を把握できます。
計算方法は以下の通り。
勾配が急な屋根の面積(㎡)=1階の床面積(㎡)×1.5
勾配が緩やかな屋根の面積(㎡)=1階の床面積(㎡)×1.2
屋根の勾配によって、計算方法が変わってきます。
ペンキの必要な量がメーカーによって異なる理由
ペンキの必要な量がどうしてメーカーによって異なるのか疑問に感じているのではないでしょうか?
住宅の塗装で納得のいく施工を行うためには、ペンキの必要な量に幅がある理由を押さえておくことをおすすめします。
ここでは、メーカーによってペンキが必要な量が異なる理由について解説するので、
住宅の塗装を予定している方はチェックしてください。
表面積が住宅によって異なる
住宅によっては外壁が凹凸になっているかもしれません。
凹凸があるかどうかにより、表面積が変わってきます。
住宅の塗装でペンキを用意する際、外壁に凹凸があるか意識してください。
凹凸があると、表面積が大きくなります。
ペンキを吸い込む場合がある
劣化した外壁はペンキを吸い込む場合があるのもペンキが理由の1つ。
住宅の塗装を行う際、ペンキの吸い込みが止まるまで塗装を続けなければなりません。
状態によっては、ペンキを多く用いることになるため、注意が必要です。
ペンキの希釈について
住宅の塗装を行う際、ペンキをシンナー・水で希釈します。
屋根塗装・外壁塗装などで失敗を避けるためには、希釈する際のポイントを押さえることが重要。
ここでは、ペンキの希釈に関するポイントについて取り上げます。
ペンキを希釈する理由
ペンキを希釈する理由は塗装しやすくするため。
希釈率はペンキによって異なります。
屋根や外壁などを塗装する際、ペンキの希釈率をチェックすることが重要です。
希釈率を守らないことで生じる問題
希釈率を守らないと一体どのような問題が生じるのか疑問に感じている方が多いのではないでしょうか?
ペンキを適切に希釈しない場合、以下の問題が生じるので注意しなければなりません。
塗料のダレ 艶不良 塗膜の白化 屋根や外壁などが美しく仕上がらないため、注意してください。
また、塗膜の耐久性が低下します。
ペンキの下塗り・中塗り・上塗りとは何か
住宅の塗装を行う際、以下の工程で行われます。
下塗り
↓
中塗り
↓
上塗り
ペンキは3度塗りが基本。
住宅によっては、4回以上行う場合があります。
ここでは、下塗り・中塗り・上塗りについて説明します。
近いうち、住宅の塗装を予定している方は一度参考にしてください。
下塗り
下塗りは住宅の塗装における最初の工程。 高圧洗浄・下地処理が済んだ後に行われます。
中塗り・上塗りの密着性を良くするのが下塗りの目的です。
外壁の凹凸を滑らかに仕上げるのも下塗りが必要な理由の1つ。
下塗りペンキの色は透明・白などの目立たない色です。
丁寧に下塗りを行うことにより、塗装を長持ちさせることができます。
主な下塗りペンキ配下の通り。
・シーラー
・フィラー
・プライマー
中塗り
下塗りが済んだ後、中塗りを行います。
上塗りペンキを補強するのが目的です。
壁面を滑らかにしてから、中塗りを行うのがポイント。
中塗りと上塗りに用いられるペンキは基本的に同じです。
上塗り
上塗りは住宅の塗装を仕上げるための工程。
塗りムラを無くしつつ、表面をコーティングします。
雨風や汚れなどから外壁を守ります。
ペンキの種類によっては、上塗りを何回か行うことになるかもしれません。
住宅の塗装に用いるペンキの選び方
ペンキ1缶で塗れる面積だけでなく、
住宅の塗装に用いる塗料を一体どのように選べば良いか知りたい方も多いのではないでしょうか?
さまざまなメーカーがペンキを製造・販売しています。
ペンキを選ぶ主なポイントとして、以下のものが挙げられます。
・耐用年数
・防水性
・遮熱性
・防汚性
・素材に合っているか
・塗装する場所
・単価
ここでは、ペンキの選び方について解説するので、気になる方は参考にしてください。
耐用年数
ペンキによって耐用年数が異なります。
住宅のメンテナンスの回数を少なくしたいと感じている方は耐用年数の長いペンキを用いるかどうか検討してはいかがでしょうか?
防水性
屋根や外壁は雨水に晒され続けています。
住宅の塗装を行う際、ペンキの防水性が優れているかもチェックすることが重要。
塗装が劣化してしまうと、雨漏りが発生する可能性が高くなるので注意しなければなりません。
雨漏りは木材の腐食・カビの発生・シロアリの発生などの原因のため、普段から雨漏り対策を意識することをおすすめします。
遮熱性
遮熱性が優れているかどうかもペンキを選ぶポイントです。
屋根や壁が暑くなると、室内が暑くなってしまいます。
室内で快適に過ごしたいと感じている方は、遮熱性に優れたペンキをチェックしてください。
防汚性
屋根や外壁などの汚れに悩まされている方が多いのではないでしょうか?
住宅の塗装を行う際、防汚性に優れたペンキを用いることをおすすめします。
住宅の景観を美しく保つためにも、汚れ対策を行うことも重要です。
素材に合っているか
素材によって適したペンキが異なります。
屋根や外壁に一体どのような素材が用いられているかを踏まえ、住宅の塗装を進めてください。
塗装する場所
どこを塗装するかもペンキを選ぶポイント。
場所に応じて、ペンキを使い分けてください。
外装の場合は耐久性を意識するのに対し、内装の場合は健康被害などを対策しなければなりません。
単価
ペンキによって単価が変わってきます。 予算の範囲内かどうかも踏まえ、ペンキを選ぶ必要があります。
ペンキの色を選ぶ際のポイント
住宅の塗装を行う際、どの色のペンキを用いるか迷っている方も多いのではないでしょうか?
ペンキの色を選ぶ際のポイントとして、以下のものが挙げられます。
・住宅のコンセプト
・色の組み合わせ
・汚れ・色褪せが目立ちにくいか
・周囲の景観を損なわないか
ここでは、色の選び方について紹介します。
住宅のコンセプト
住宅のコンセプトを明確にし、どの色のペンキを用いるか検討してください。
ペンキの色は住宅のコンセプトによって変わってきます。
家族が一体どのような住宅に住みたいか聞き、ペンキの色を決めるのも重要です。
色の組み合わせ
色の組み合わせも住宅の塗装を行う上で意識しなければなりません。
住宅の雰囲気は色の組み合わせによって変わってきます。
汚れ・色褪せが目立ちにくいか
汚れ・色褪せが目立ちにくいかどうかもペンキの色を選ぶ決め手。
住宅の雰囲気は汚れ・色褪せによって変わってくるため、注意が必要です。
納得のいく施工を行いたいと感じている方は、汚れ・色褪せが目立ちにくい色はどれかチェックしてください。
周囲の景観を損なわないか
ペンキの色を選ぶポイントの1つに周囲の景観を損なわないかどうかも挙げられます。
周囲の景観がペンキの色によって損なわれる可能性があります。
近隣住民とのトラブルを避けるためにも、住宅の塗装で周囲の景観を損なわないようにしてください。
住宅の塗装・リノベーション・リフォームなどを行う際、景観法をチェックすることが重要です。
景観法は2004年に制定された法律。
良好な景観を形成することを目的としています。
屋根塗装・外壁塗装を同時に行うのも選択肢の1つ
住宅の塗装にかかる費用を少しでも抑えたい場合、屋根塗装・外壁塗装を同時に行うことをおすすめします。
理由は足場の組み立て・解体にかかる費用を抑えられるため。
思い入れのある住宅に長く住み続けたいと感じている方は、住宅全体の状態を細かくチェックしましょう。
住宅の状態によっては塗装以外の方法でのメンテナンスが必要
住宅の状態によっては、塗装で対応できない可能性があります。
ここでは、塗装以外に一体どのような方法で住宅のメンテナンスを行うかについて説明します。
カバー工法
カバー工法は屋根材や外壁材を重ね張りする施工。
廃材を撤去・処分する手間を省くことができます。
断熱性・防音性を向上できるのもメリットに挙げられます。
住宅の総重量が増加するため、地震で揺れやすくなる点に注意しなければなりません。
葺き替え工法
葺き替え工法は既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材を葺く施工です。
野地板や防水シートを新しくできるのに加え、屋根の重量を軽量にできるのがメリット。
カバー工法に比べ、費用や工期がかかってしまうのがデメリットに挙げられます。
外壁の張り替え
外壁の張り替えは既存の外壁材を撤去し、新しい外壁材に張り替える施工です。
デザインや素材が違う外壁材を用いることで住宅の雰囲気を変えられます。
外壁内部の不具合を解消できるのもメリットの1つ。
葺き替え工法同様、カバー工法よりも工期や費用がかかる点に注意しましょう。
住宅の塗装を行う業者の選び方
住宅の塗装などを行う際、信頼できる業者に依頼することが重要。
トラブルを避けるためにも、業者について情報収集しましょう。
業者を選ぶポイントとして、主に以下のものが挙げられます。
・過去の施工事例
・創業年、設立年はいつか
・在籍しているスタッフ
・相談、見積りなどにおけるスタッフの対応
・見積書に記載されている内容
・保証内容が充実しているか
・施工エリア内かどうか
ここでは、業者の選び方について解説します。
過去の施工事例
気になる業者を見つけたら、過去に一体どのような施工に携わっているか把握してください。
施工の写真だけでなく、施工内容・工期・費用などを踏まえ、納得のいく施工を行うか判断することになります。
☞㈱いらかの施工事例はこちらからご覧ください。
創業年・設立年はいつか
長年にわたって、住宅の塗装などに携わった業者に任せたいと感じている方が多いのではないでしょうか?
創業年・設立年がいつなのかも選ぶポイント。
歴史が短い場合、創業者のプロフィールや経営理念などから長年にわたって
住宅の塗装などに携わったか把握することをおすすめします。
在籍しているスタッフ
在籍しているスタッフも依頼するかどうかの判断基準に挙げられます。
公式サイトに掲載されているスタッフのプロフィールから一体どのような資格を取得しているかチェックしてください。
相談・見積りなどにおけるスタッフの対応
相談・見積りなどにおけるスタッフの対応が丁寧かどうかも選ぶポイントです。
施工内容や費用などについて分かりやすい言葉で説明する業者も存在します。
また、業者が契約を急かす場合、注意しなければなりません。
悪徳業者によっては契約を急かします。
住宅の塗装は想像以上に費用がかかる可能性があるので、冷静な判断で契約するかどうか判断してください。
見積書に記載されている内容
業者が作成した見積書を一通り確認した上で契約を進めることになります。
見積書を見れば、施工内容について把握できるかどうかが業者を選ぶ決め手。
主に以下の内容をチェックしてください。
・使用するペンキ
・ペンキの用量
・ペンキの缶数
・施工する場所
・施工内容
・費用の内訳
・費用が相場の範囲内か
・保証期間
・業者の所在地
費用などについて詳細に記載されていない場合、業者に質問することをおすすめします。
トラブルを避けるためには、分からないことをそのままにするのを避けましょう。
保証内容が充実しているか
住宅の塗装を行った後も、定期点検で住宅の不具合が発生していないか把握することも重要です。
業者に依頼する際、保証内容が充実しているかどうかもチェックすることをおすすめします。
施工エリア内かどうか
業者によって施工エリアが異なります。
施工エリア外からの依頼を受け付けていない業者も存在するため、住宅の塗装を予定している方は注意してください。
まとめ
ペンキ1缶で塗れる面積は約100~150㎡です。
住宅によって、必要なペンキの量が変わってきます。
さまざまなメーカーがペンキを製造・販売しているため、各ペンキの特徴について把握することが重要。
年数の経過と共に屋根や外壁などが劣化します。
定期的に住宅のメンテナンスを行い、不具合を解消しなければなりません。
住宅に用いるペンキなどについて分からないことがある際は業者に一度相談してはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
成田 崇
- 瓦ぶき2級技能士
- 瓦屋根工事技士
- 瓦屋根診断技士
【趣味】サーフィン・山登り・バックカントリースキー・読書・旅行
〇かわらぶき2級技能士とは?
瓦屋根工事に必要な知識と施工技術を備えていることを証する資格で、瓦職人にとって欠かせない国家資格です。 試験は学科試験と実技試験で構成されており、実技試験では実際に一文字軒瓦または万十軒瓦を使った瓦葺き作業を行い受験者の施工レベルを審査します。
〇瓦屋根工事技士とは?
国土交通大臣が認定する資格で屋根工事に従事する者として必要な瓦屋根についての適正な知識を備えていることを証する資格です。 この資格取得では屋根の施工に関する知識はもちろんのこと、建築に関わる知識、安全に関する知識、法規等、さまざまな知識が求められます。
〇瓦屋根診断技士とは?
国交省所管の公益法人(社)全日本瓦工事業連盟(全瓦連)が高い技術、技能を持つ工事技術者に対してのみ与える資格です。 この資格の取得条件はかわらぶき技能士と瓦屋根工事技士の両方の資格を備えた者となっており、国内の瓦屋根工事技術者における最上位資格といえます。